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 夏に向け、酒量が増えやすい季節になってきました。
アルコールを多量に摂取する習慣がある人、いわゆる“大酒のみ”は肝臓をこわしやすいことは以前から知られています。肝機能が正常だからと安心して飲酒量が増えているあなた、注意しないととんでもないことになる可能性があります。

 脂っこいものはあまり食べていないのに中性脂肪が 高いと言われた方はいませんか。 果物を含め甘いものの取り過ぎか、お酒の飲みすぎがありますと 中性脂肪が高くなってきます。一つの理由はアルコールのカロリーにあります。 ビールの中ジョッキ1杯は約200kcalあります。 歩いて同等のカロリーを消費するためには50分歩かなければなりません。 赤ワインには同量のビールの倍近く、焼酎は約4倍のカロリーがあります。 中性脂肪が高いと、そうでない人と比較して心臓病を発症する確率が 高くなることが知られています。

 次にビタミンB1を適度に取らずにアルコール摂取を続けますと、ウェルニッケ脳症を発症する可能性があります。ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1の欠乏によって起こりますが、アルコールの多飲やインスタント食品の偏食による栄養の偏りなどが発症要因になります。記憶障害を伴うようになることもある、怖い病気です。
 ビタミンB1を豊富に含む食材としては、豚肉、ウナギ、 たらこ、のり、豆類、ナッツなどがあげられます。 ビタミンB1は水溶性であり、加熱で30%失われると考えられるので、注意が必要です。

他に急に手足に力が入りにくくなる周期性四肢まひという病気があります。 アルコール多飲が誘発因子の一つです。 発作性に四肢の筋力低下が起こり、それが数時間ないし数日持続し、 自然に回復することが多いとされています。

 最後に、アルコールは脳の働きを抑制する物質です。 アルコールはうつ病や認知症を悪化させる可能性がありますので、十分注意が必要です。


H21.7.1 野村 祐二


野村祐二
野村 祐二 副院長
内科・外科
日本外科学会専門医
日本医師会認定産業医
南大沢メディカルプラザ