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四種混合(DPT-IPV)ワクチン
2012年11月から、三種混合(DPT)ワクチンに不活化ポリオ(IPV)ワクチンが一緒に入った、四種混合(DPT-IPV)ワクチンが導入されています。
予防できる病気
【ジフテリア(D)】
ジフテリア菌がのどなどについて炎症を起こします。炎症が強くなると空気の通り道がふさがり、そのために死亡することもあります。またジフテリア毒素を大量に出して、神経や心臓の筋肉を侵します。
【百日咳(P)】
百日咳菌がのどなどについて感染します。コンコンコンコンという短い咳が続いて出るようになり、呼吸がしづらくなるぐらい苦しそうに顔を真っ赤にして咳込みます。乳児の場合、特に生後3か月以下ではそのまま息が止まって、死亡することもあります。
【破傷風(T)】
破傷風菌が傷口から入って体の中で増え、筋肉をけいれんさせる破傷風菌毒素を大量に出すために起こる病気です。けがをしてしばらくしてから、顔の筋肉を動かしにくい、笑ったように引きつった顔になるなどの症状が出ます。だんだんと口が開けにくくなり、その後全身の筋肉がいっせいに縮んでけいれんがおこります。呼吸ができなくなって亡くなる人もいます。
【ポリオ(IPV)】
このウイルスに感染しても、ほとんどの場合は症状が出ないか、出ても多くはかぜのような症状だけで済みます。しかし約1,000~2,000人に1人は手足にまひが起こり、一生の後遺症として残ることがあります。またその一部の人が、数十年後に突然、疲労、痛み、筋力低下などに悩まされることがあったり、横隔膜など呼吸をするための筋肉にまひがおきて呼吸ができなくなったりすることがあります。
接種時期
生後2ヶ月から接種開始になります。「1期」は3~8週間隔で3回あります。この時期はヒブや肺炎球菌ワクチンなどもあり、同時接種がお勧めです。
「1期追加」として3回目接種から最低6ヶ月間以上、標準的には1年~1年6ヶ月間あけてから4回目を接種します。
「2期」は、11~12歳の時に二種混合(DT、ジフテリアと破傷風)ワクチンを1回接種します。
4種類とも予防が大切な病気ですが、特に百日咳は小さなお子さんが感染すると重症化してしまいます。時々大人にも流行することがあり、どこで感染するかわからないため、生後2カ月になったらできるだけ早く受けましょう。