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「かぜ薬」のおはなし
かぜ症状で小児科を受診すると、大抵は症状に応じた「かぜ薬」が処方されます。痰を出しやすくする薬、鼻水を抑える薬、咳を鎮める薬など、色々な役割があります。 でも、「かぜ薬」を飲んでも、かぜ自体が早く治る訳ではありません(今のところかぜを根治する薬は存在しません)。かぜのウイルスに対抗するための抗体が出来上がっ て初めて、かぜが治ります。「かぜ薬」は、治るまでの間のつらい症状をやわらげる、時間稼ぎのようなものです。(抗菌薬(抗生物質)は、中耳炎や肺炎などの原因となった「菌」を殺すための薬で、適切に使用することで早く治ることが期待できます)
また、「薬を飲んでいるからもう大丈夫」、ではありません。「かぜ薬」は症状をやわらげるためのものであり、『かぜそのものを治す薬』ではありません。ちゃんと薬を飲んでいても肺炎になるなど、症状が進んでしまう場合もあります。また、最初はかぜだと思っていたら別の症状が出てきて別の病気だったとわかる場合もあります。新たな症状が出てきたり、元々ある症状でも長引いていたり悪化したりする場合は、まだ薬が残っていても小児科に受診して、病気が重くなっていないかどうか判断してもらいましょう。